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土地売買の体験談

 私は、両親から生前贈与として実家とは別に建てていた別荘の土地建物を譲り受けました。自分が幼い頃からセカンドハウスとして使用していたため思い入れも強く、両親の不動産にかかる税金の負担を軽くして節税をしようと家族で話し合った結果、兄妹の居る中私が譲り受ける事になったのです。
 私も自分自身の家族のために家を建て、土地も所有していますが、自分名義の不動産が増えることに何のためらいもなくむしろ誇らしく思っていました。資産が増えると単純に考えて両親からの申し出を快く受けたのです。
 しかし、贈与から1年も経たぬうちに、固定資産税の通知が我が家に届きました。はじめは家が一軒増えて、自分も昔のように別宅を使える喜びしか感じていなかったのですが、やはり現実的に家を2軒所有するというのは想像以上に大変な事なのだと改めて痛感しました。
 贈与初年度の税金はとにかく払わねばと思い納税したのですが、来年以降も同じようにまた税金を払い続けることに不安を感じ、両親にも相談をした上でやむなく別宅を売却することにしました。
 自分としても幼い頃からの思い出や出来事を考えると売却はしたくなかったのですが、やむを得ません。自分の家もありますし住むに困るわけではありませんから、事情を話すと両親も快諾してくれました。
 売りに出された別宅が何時買い手がつくものかと、毎日経過を見ていましたが、時間が経つ毎にやはり売ることをためらうような心持ちになることもありました。なにせ、全く縁が無かった家と土地ならともかくですが自分が慣れ親しんだ建物が他人の手に渡るということは、何とも複雑な思いがしたものです。
 幸か不幸か買い手の方はすぐに見つかりました。状態も良く価格も予定の範囲内だという事で即決して下さいました。手続等は全て業者の方に任せましたので自分が手を煩わせることなく、スムーズに他人様の手に渡りました。
 引渡の時にお会いした購入者から、大切にする旨笑顔で声を掛けて下さったのに心が救われた思いがしました。